ONE THE CORNER 店長

工藤英樹

ナンバーワンであり続けるために。

原宿と渋谷のちょうど中間に位置するカフェ、「ON THE CORNER」。
オープンから3年、カフェに興味がない人も、その名を一度は聞いたことがあるかもしれない。
IT業界の雄、家入一真氏がプロデュース。クリエイターの野村訓市氏が内装を手掛けたカフェである。
そのカフェにて店長を務めるのが、柿ピーとビールをこよなく愛する工藤英樹。
話題の店の店長はいかなる人物か。

「店長になって、まだ1年半なんですよ。」

さわやかな笑顔を伴いながら、工藤は語り始めた。

「実は、大学を卒業してからアパレルブランドの「SHIPS」で働いていたんですよ。
飲食店の経験は、大学時代にアルバイトをしていたスペインバルですかね。」

時代を牽引する最先端のカフェの店長は、さぞかし様々な飲食店で働いた経歴の持ち主かと思いきや、
意外な答えが返ってきた。

「この店には最初アルバイトで入りました。そして、3ヶ月後に社員になった感じですね。
店長になったのは去年です。」

アルバイトから一気に店長に上り詰めた工藤だが、スタッフに関しては敢えて制限をしないことを心がけているという。
「それぞれに個性があるので、その個性を活かすサポート役に徹していますね。」

厳しいルールの下で縛るのではなく、自由に。工藤の美学が垣間見える。
スタッフの面接ではどのような所を見ているのだろうか。
「キャラが強いかどうかとか、何か気になる部分を持っているかどうかですね。
それと、喋れるかどうかも見ます。ホールスタッフ採用に関しては、お客様と話せないとやはりキツですから。」

そんな工藤の仕事に対する姿勢に影響を与えたのは、前職の「SHIPS」でのある素晴らしい出会いだという。

「以前働いていた「SHIPS」の店長の影響が強いですね。
その方は、すごく厳しいんですが、同時にすごく優しい方でした。本当に尊敬できる方で・・・。」

すごく厳しくて、すごく優しい。その言葉だけで、その店長の人柄が想像できる。
熱い店長だったのだろう。その店長のDNAを受け継ぐ工藤。
そんな工藤の元で働けるスタッフを羨ましく感じる読者は、決して少なくないはずだ。

「ちなみに、「SHIPS」に入るまでは「SHIPS」の服を買ったこともなかったです(笑)。
多分、変に憧れを持って会社に入るよりも、知らないで入ったほうが長続きしますよ。
うちの店でも、「ON THE CORNER」のことを知らなかった人を採用したりします。」

案外、そういうものらしい。

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森生まれの工藤。少しだけ過去に遡ってもらった。
「高校までは青森にいました。大学は仙台で。その後、東京って感じです。
兄弟は、兄と姉がいまして。昔は、今よりもあまり喋らなかったですね。
特別悪さをしていたわけでもなく、普通の子供でした。
小学校時代はサッカーをやって、中学、高校時代はバトミントンをしてました。」

バトミントンとは意外である。

「大学時代は、バイトばかりしてました。スペインバルで。そこで飲食店の楽しさを知った感じですね。」

ちなみに、工藤は大学で建築を学んでいたらしい。

「高校が建築学科だったんですよ。なので、大学も仙台の大学の建築学部に行きました。
本当は美容師になりたかったんですが、せっかく高校で建築学科に行ったのだから、大学でも建築を学べと父親に言われまして・・・。」

確かに、高校で建築を学んだ者はそういうコースを辿るのが一般的だろう。

「建築学部のある大学も受けるけど、もし落ちたら美容専門学校に行くと父親に言っていたのですが、
結局大学に受かってしまって(笑)。」

どうやらこのオトコ、頭脳明晰のようだ。
ちなみに、好きな建築家はフランク・ロイド・ライトとのこと。

「なんで建築だったかというと、単純に国内外のカッコイイ建物を見て、自分もデザインしたいと思ったからだと思います。」

しかし、大学卒業後、工藤が選んだのは建築関係ではなくアパレルだった。
「建築関係に進もうとは考えなかったですね。アパレルの仕事をしたかったので、アパレルの会社をいくつか受けて。
結局、たまたま受かったのが「SHIPS」だったという感じです。」

これまで順風満帆に見える工藤。挫折をした経験はないのだろうか。
「挫折はしょっちゅうしてますよ。あえて言うなら、前職の「SHIPS」とかですかね。結構叱られたりしてましたので・・・。」

前職の「SHIPS」時代に強烈な挫折を味わった工藤だが、結局最後までやり遂げ、円満に退職したという。
「やはり負けたくなかったですからね。途中で辞めたりなんかして。
例えば、仕事がキツイなと思っていても、その会社のいい所や好きな所を見つければ、意外と乗り越えられると思います。」

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週に一度あるという、休日の過ごし方を聞いてみた。
「特にこれといった過ごし方はないのですが、一人でどこかに電車に乗って出かけますね。
最近は秩父に行ってきました。京都にも行きましたね。さすがに京都は泊まりでしたけど。
次は福生に行きたいですね。ネタ作りも兼ねて。」

なかなかアクティブに休日を過ごしているようだ。
そんな工藤だけに、趣味は自転車のようである。

「自転車は好きですね。ピストバイクとかも好きです。
今はビアンキに乗ってます。夏場は暑いので、あまり乗りたくないですが(笑)」

また、話題のカフェの店長と聞くと、休日に様々なカフェを見て回っているのかと思いきや、そうでもないらしい。
「そんなにリサーチなどはしないですね。わざわざ行ったりはしないです。」

ちなみに、おすすめの飲食店などあるのだろうか。
「そうですね、「TOKYO FAMILY RESTAURANT」は本当にオススメです。
うちの店にも取り入れるべき要素が多々有り、勉強になります。本当にかっこいいです。」

取材当日は、本人曰く仕事着というラフな服装だった工藤。
普段はどのようなファッションをしているのだろうか。
「細いパンツは履かないようにしていますね。太いパンツがいいです。細いパンツを履いてた時代もありましたけど(笑)。」
好きなブランドは、PHEENYとVAINL ARCHIVEですかね。」

とりわけファッションで一番はまったのは、「NEW BALANCE」のスニーカーらしい。
「そうですね、「NEW BALANCE」のスニーカーだけで11足持ってます。今でも毎日履いてます。」

せっかくなので、好きな女性のファッションを聞いてみた。
「一番好きなのは、デニムとTシャツですね。あとスニーカーとか。シンプルなのが好きです。」

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そんな工藤だが、アニメも好きらしい。
「エヴァが一番好きですね。最近なら、「進撃の巨人」とかですかね。
少し前なら「PSYCHO-PASS サイコパス」「 BTOOOM!」「東のエデン」「FREEDOM」「宇宙兄弟」「図書館戦争」「攻殻機動隊」とかですね。」

どうやら、自転車だけでなく、アニメも相当好きなようだ。
「かなり好きです(笑)。」

最後に、おしゃプロ読者にメッセージをもらった。
「まずは、何でもトライしてみるべきです。例えば、入りたい会社があったとしたら、そこが求人募集をしていようとなかろうと応募してみるべきです。
好きなところで働くというのは本当に大事です。そして、自分の好きなことを話せるようになって欲しいですね。
やりたいことが見つからない人も、色々な経験をして見聞を広めれば、おのずとやりたいことも見つかるはずです。」

終始、爽やかな笑顔が印象的だった工藤。
帰り際、自身の今後の展望を聞いたらこんな答えが返ってきた。
「やはり、面白いことをやって一時代を築きたいというのはあります。それと、いつかこの店を買取りたいですね。」

このオトコなら、いつか必ず実行することだけは間違いない。